実家の片付けを考えたとき、「自分たちでできるのでは」と思う一方で、「遠方から通って片付けるのは大変」と迷うことがあります。
親が今も暮らしている実家なのか、すでに誰も住んでいない家なのかによっても、事情は変わります。物の量だけでなく、片付けに使える時間や家族の体力、実家までの距離も判断材料になります。
この記事では、実家の片付けを自分で行う場合と業者に頼む場合について、それぞれの向いているケースを整理します。
✓ 実家の片付けを自分で行いやすいケース
✓ 業者への依頼を考えたいケース
✓ 自分で行うか迷ったときの判断ポイント
実家の片付けは、物の量だけで決めるものではありません。
「家族で作業する時間を確保できるか」「遠方から何度も通えるか」「親が暮らし続ける家なのか」といった事情を見ながら、自分たちで行う範囲と業者に頼む範囲を考えると判断しやすくなります。
実家の片付けを自分で行う場合
自分で片付ける方法は、家族の都合に合わせて進めやすいのが特徴です。親が現在も暮らしている実家なら、生活に必要なものを確認しながら作業できるという面もあります。
自分で片付けやすいのはこんなケース
次のような条件がそろっていれば、家族だけでも進められそうです。
・物の量がそれほど多くない
・家族が実家の近くに住んでいる
・休日などに作業時間を確保できる
・親自身が片付けに参加できる
・急いで家を空ける必要がない
たとえば、親が暮らしている実家で、使っていない衣類や古い日用品などが少し増えてきた程度なら、家族で整理する方法も考えられます。
一方、遠方に住んでいる場合は事情が違います。帰省できるのが年に数回だけなら、1回の帰省で片付けられる範囲にも限りがあります。
「自分たちでできるか」だけでなく、「自分たちで続けられるか」まで考えると、無理のない方法を選びやすくなります。
自分で行うときに考えておきたいこと
自分で片付ける場合、作業そのもの以外にも時間がかかります。
たとえば、家具を動かしたり、分別したり、自治体のルールに合わせて処分したりする作業です。大型の家具などは、家族だけでは運び出しにくい場合もあります。
また、親が現在暮らしている家なら、片付けのために生活空間を大きく変えることも考えなければなりません。
「片付ける人にとっては不要でも、親にとっては使うもの」というケースもあります。作業のスピードだけを優先すると、後から使う予定だったものまで処分してしまう可能性があります。
業者への依頼を考えたいケース
家族だけでは時間や体力の面で負担が大きいと感じるなら、業者に依頼する方法もあります。特に、遠方の実家や長期間使われていない家では、現地での作業量を見て判断したいところです。
こんな場合は業者を検討しやすい
たとえば、次のようなケースです。
・家全体に物が多い
・大型家具が多く残っている
・家族だけでは運び出すのが難しい
・遠方に住んでいて何度も帰省できない
・退去や売却などで期限が決まっている
・親が高齢で作業の負担が大きい
特に遠方に住む子世代にとっては、「片付ける時間」だけでなく「実家まで移動する時間」も負担になります。
何度も帰省して作業するより、外部に依頼した方が現実的な場合もあります。
ただし、業者に頼めば必ず短期間で終わる、費用が安く済む、といった単純な話ではありません。作業内容や物の量、家の状況などによって異なるため、依頼する場合は事前に確認しておきましょう。
親が今も住んでいる場合は事情が変わる
親が現在も実家で生活している場合、家全体を一気に片付ける必要があるとは限りません。
たとえば、階段に物が置かれている、廊下が狭くなっているなど、暮らしの中で負担になっている場所があれば、その部分だけ対応する方法もあります。
反対に、親が施設へ移ったなどの理由で実家が空き家になっている場合は、家の中だけでなく建物そのものの管理も考える必要があります。
国土交通省も、空き家について定期的な点検や通気・換気、清掃などの管理を示しており、自分での対応が難しい場合は専門業者への依頼も選択肢としています。
つまり、「実家を片付ける」という言葉が同じでも、親が暮らしている家と空き家では、考える範囲が変わってきます。
自分でやるか業者に頼むか迷ったときの判断ポイント
迷ったときは、「業者に頼むかどうか」を最初から決めるより、家族で対応できる条件がそろっているかを確認してみましょう。
①片付けに使える時間はどのくらいあるか
休日を使って何度か実家に通えるなら、家族で進める方法も取りやすくなります。
反対に、「次の帰省まで数か月空いてしまう」「期限までに家を空ける必要がある」といった事情があれば、家族だけで対応できるかを考え直した方がよいでしょう。
②実家まで無理なく通えるか
実家が近ければ、作業の途中で何度か足を運ぶこともできます。
遠方の場合は、交通費や移動時間も含めて考える必要があります。片付けそのものは自分でできそうでも、通うことが負担になれば、途中で作業が止まってしまうこともあります。
③家族だけで運び出せる量か
段ボール程度なら対応できても、家具や家電が多くなると作業の負担は変わります。
階段しかない住宅や、搬出経路が狭い家などでは、無理に運び出そうとしない方がよい場合もあります。
「何を処分するか」だけでなく、「誰が、どうやって外へ出すのか」まで決めてみると、自分たちでできる範囲が見えてきます。
④親が暮らし続ける家なのか
親が現在も住んでいるなら、片付けの目的は「家を空にすること」ではありません。
生活に必要なものを残しながら、使いにくくなっている場所を整えるという考え方もできます。
一方、誰も住まない状態になった実家では、今後の利用や売却なども含めて、家全体をどうするか考える場面が出てきます。
⑤家族だけでは負担が大きいと感じないか
最後は、家族が無理なく対応できるかという点です。
片付けは、物を移動させるだけの作業ではありません。分別や搬出、処分方法の確認など、作業が増えるほど負担も大きくなります。
「自分たちでできるけれど、かなり無理をしないと終わらない」という状態なら、外部に頼る方法も現実的です。
自分でやる部分と業者に頼む部分を分ける方法もある
実家の片付けは、「全部自分でやる」か「全部業者に任せる」かの二択とは限りません。
たとえば、親や家族で残すものを整理し、運び出しが難しいものだけ外部に依頼する方法もあります。
また、思い出の品や重要書類などは家族で確認し、それ以外の作業について依頼を考えるという分け方もできます。
こうすると、家族で判断したい部分と、作業として負担の大きい部分を切り分けられます。
依頼する場合も、「ここまでは家族で行う」「ここから先を任せる」と線引きしておくと、業者との確認がしやすくなります。
まとめ
実家の片付けを自分で行うか業者に頼むかを考えるときは、家の状態だけでなく、家族が実際に動ける条件を見ていくことがポイントになります。
遠方に住んでいる、帰省できる回数が限られている、大型家具が多いなど、家族だけでは負担が大きい事情があれば、外部に頼る方法もあります。
一方、親が現在も暮らしていて、家族が定期的に通えるなら、自分たちで対応できる部分もあるでしょう。
「全部自分で片付ける」「最初から業者に任せる」と決める必要はありません。家族で判断したいものと作業を任せたい部分を分けて、実家の状況に合う方法を考えてみてください。


