親のSNSアカウントは削除できる?知っておきたい手続きの流れ

親がSNSを使っていると、「もしものとき、このアカウントはどうなるのだろう」と考えることがあります。

写真や投稿を残しておきたい場合もあれば、本人の希望に沿って削除したい場合もあるでしょう。SNSによっては、家族が自由にログインして操作するのではなく、専用の申請手続きが用意されています。

この記事では、親のSNSアカウントを整理するときに知っておきたい選択肢と、実際に手続きを進める流れを紹介します。

この記事でわかること

✓ 親のSNSアカウントを削除するときの基本的な考え方
✓ Facebook・X・Googleで用意されている対応方法
✓ 親が元気なうちに決めておきたいSNSの扱い方

この記事のポイント

SNSアカウントは、亡くなった後に必ず削除するものとは限りません。サービスによっては、追悼用の状態で残したり、死後の扱いを生前に設定したりできます。

親がどのSNSを利用しているのかを知り、本人の希望を残しておくと、後から家族が判断するときの手がかりになります。

親のSNSは、亡くなった後どうなる?

SNSを利用している親がいると、子どもの立場では「家族ならアカウントを整理できるのでは?」と思うかもしれません。

しかし、SNSのアカウントは本人の情報として管理されています。家族だからといって、本人のIDやパスワードを使って自由に操作できるとは限りません。

サービス側が、亡くなった利用者について専用の申請方法を設けている場合もあります。

家族でも自由にログイン・削除できるとは限らない

たとえばXでは、亡くなった利用者のアカウントについて、家族や遺産を扱う権限のある人から削除を依頼できます。

Xの公式案内では、故人との関係にかかわらず、家族にもアカウントへのアクセス権は提供しないとされています。

Googleも、故人のアカウントについて家族や代理人からの申請を受け付けていますが、パスワードやその他のログイン情報を提供することはできないとしています。

そのため、「親のスマホを開いて、そのままSNSを削除する」という方法だけを考えるのではなく、サービス側の手続きを調べることになります。

「削除する」以外の選択肢もある

SNSの整理というと、アカウントを消すことを思い浮かべがちです。

けれども、親が残した写真や投稿を家族が見返したい場合など、削除以外の方法が用意されているサービスもあります。

たとえばFacebookには、亡くなった人のプロフィールを追悼アカウントとして残す仕組みがあります。また、本人が生前に、亡くなった後のアカウントについて設定できる場合もあります。

「削除するかどうか」を決める前に、利用していたサービスにどのような選択肢があるのかを、まず調べておきましょう。

SNSごとに違う、亡くなった後の対応方法

「SNSならどれも同じ」と考えてしまうと、手続きの途中で迷うことがあります。実際には、サービスによって用意されている仕組みが異なります。

Facebookは「追悼」か「削除」かを選べる

Facebookでは、亡くなった人のアカウントを追悼アカウントにする方法があります。

追悼アカウントでは、プロフィールに追悼を示す表示が付けられ、本人が共有していた情報を残すことができます。一方で、追悼されたアカウントへのログインはできません。

アカウントそのものを残さない場合は、削除を依頼する方法もあります。また、本人が生前に、亡くなった後のアカウントを削除する設定を選択できる仕組みもあります。

つまりFacebookでは、「削除する」だけでなく、「残す」という選択肢も考えられます。

Xは家族などから削除を申請する

Xでは、亡くなった利用者について、確認された近親者や遺産を扱う権限のある人がアカウントの削除を依頼できます。

申請後には、故人の情報、申請者の身分証明書、故人の死亡証明書などについて、追加情報の提出を求める案内がメールで届きます。

Googleはアカウントの死後管理を事前に設定できる

Googleには「アカウント無効化管理ツール」という仕組みがあります。

一定期間アカウントを利用しなかった場合に、指定した家族などへ一部のデータを共有したり、通知したりする設定ができます。データを受け取る相手は最大10人まで指定でき、共有するデータの種類も選択できます。

亡くなった後のアカウントについて事前に決めていない場合でも、Googleは家族や代理人からの申請を受け、適切と判断した場合にはアカウントを閉鎖すると案内しています。状況によっては、故人のアカウントに含まれるコンテンツが提供される場合もあります。

GoogleアカウントにはGmailやGoogleドライブ、YouTubeなどのサービスが含まれるため、SNSだけでなくデジタルデータ全体をどう扱うかという視点も必要になります。

実際にSNSアカウントを整理するときの流れ

いざ手続きをする段階になると、「何から手を付ければいいの?」と迷うかもしれません。

このときは、いきなり削除申請をするのではなく、利用していたサービスと本人の希望を整理してから手続きを進めると分かりやすくなります。

どのSNSを使っていたかを洗い出す

親のスマホを見ると、SNSのアプリがいくつか入っていることがあります。

たとえば、

・Facebook
・X
・Instagram
・その他のSNS

などです。

ただし、アプリが入っているだけで、現在も利用しているとは限りません。プロフィールや利用状況など、分かる範囲で整理しておくと、その後の手続き先を探しやすくなります。

Googleアカウントのように、SNS以外のサービスにも写真や動画などが保存されている場合があります。SNSだけに絞らず、関連するサービスも一緒に把握しておくと漏れを防ぎやすくなります。

残すものと削除するものを決める

利用していたSNSが分かったら、次に考えたいのが「そのアカウントをどうしたいか」です。

たとえば、

・アカウントを削除したい
・写真や投稿を残したい
・追悼用の状態があれば利用したい
・本人が生前に決めていた方法に従いたい

といった希望があります。

ここでは、家族だけで判断するのではなく、親が生前に残した意思がないかも探してみます。

SNSによっては、削除後にデータを取り戻せない場合があります。Googleも、アカウント閉鎖の申請をした後に、あらためてアカウントの内容を提供する申請を受け付けられない場合があると案内しています。

「消す前に残したいものがないか」を考える段階を入れておくことが、後悔を避けるポイントになります。

公式の手続きから申請する

対応方法が決まったら、利用していたSNSの公式ヘルプページや申請窓口から手続きを進めます。

基本的な流れは、

  1. 故人のアカウントに関する申請ページを探す
  2. アカウント情報や申請者の情報を入力する
  3. 求められた書類を提出する
  4. サービス側の確認・案内を待つ

という形です。

Xでは、申請後に必要な情報や書類についてメールで案内されます。

サービスごとに申請内容や必要書類が異なるため、検索結果だけで判断せず、実際に手続きをするときは公式サイトの最新情報を確認してください。

親が元気なうちに決めておきたいSNSのこと

SNSについては、亡くなった後に家族が調べるより、本人が希望を決めておくと判断しやすい場面があります。

とはいえ、家族がすべてのパスワードを管理するという話ではありません。サービスによっては、家族が本人のアカウントへアクセスすること自体が認められていないためです。

「使っているSNS」を家族が把握しておく

親に「SNSを使っている?」と聞いてみても、FacebookやInstagramなどのサービス名まで出てこないことがあります。

そんなときは、

「写真はスマホに保存している?」

「SNSに写真を載せることはある?」

「使っているアプリはどれ?」

など、普段の使い方から聞いてみる方法があります。

把握しておきたいのは、パスワードそのものだけではありません。

・利用しているSNS
・写真や投稿を残しているサービス
・死後に削除したいサービス
・家族に伝えておきたい希望

この程度でも、後から調べるときの手がかりになります。

削除するか残すか、本人の希望を残しておく

SNSについても、終活ノートなどに希望を書いておく方法があります。

「Facebookは残してほしい」「Xは削除してほしい」のように、サービスごとに希望を書いておけば、家族があらためて考える手間を省けます。

Googleのように、生前にアカウント無効化管理ツールなどで死後の扱いを設定できるサービスもあります。

親が利用しているサービスに同じような機能があるか、本人と一緒に見ておくのも一つの方法です。

サービスが変わることも考えて公式情報を確認する

SNSの手続きや機能は変更されることがあります。

そのため、終活ノートなどに希望を残した場合でも、実際に手続きするときには各サービスの公式情報を確認するのが確実です。

特に削除を選ぶ場合は、写真や投稿など残したいデータがないかを先に確認しておきましょう。

まとめ

親のSNSアカウントをどうするかは、「亡くなったら削除する」と決めておくだけでは足りない場合があります。

SNSによって、追悼アカウントとして残せるものや、生前に死後の扱いを設定できるものがあります。家族が直接ログインするのではなく、公式の申請窓口から手続きをするケースもあります。

今のうちにできることは、親が利用しているSNSを把握し、死後にどうしてほしいかを聞いておくことです。

削除するのか、残すのか。本人の希望が分かっていれば、家族が後から迷う場面も減らせます。SNSの仕様は変わることもあるため、実際の手続きでは各サービスの最新の公式情報を確認してください。

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